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活動報告

日本政策学生会議パネルディスカッション

『日本の大学教育について〜教育とは何かを再考する〜』
司会: 島田晴雄 慶應義塾大学教授 内閣府特命顧問委員
パネリスト: 河村建夫 自民党政調会長代理・文教制度調査会長
喜多元宏 英国ウェールズ大学MBAプログラムジャパン代表
反町勝夫 株式会社東京リーガルマインド代表取締役社長
     LEC東京リーガルマインド大学学長
     弁護士
西村和雄 京都大学経済研究所所長

皆さんおはようございます。河村建夫です。今日は学生の皆さんと向かい合ってお話させていただけて大変うれしく思っております。

今日は全国からのお集まりということで、大学教育についてお話しするわけですが、皆さんのほうから疑問に思っていることをいろいろお聞かせいただいて、これから教育行政を進める上で大いに参考にさせていただきたいという思いもあり、やって参りました。

昨日、改正教育基本法が衆議院の審議を経て、そして参議院の審議を終えまして、参議院本会議を可決しましたから、正式に法律になったわけでありまして、いよいよ新しい教育の憲法といわれる教育基本法の元で、日本の教育が行われます。今日は改正教育基本法について細かく説明するために来たわけではありませんけど、特に今日は大学教育について話そうというわけですけれども、今までの教育基本法の中には、大学教育のことについて何もふれられていなかったです。幼児教育について、あるいは家庭教育についても語られていなかった。また、今、盛んに言われている、生涯教育についても、当時昭和22年ごろにこの法律を作ったときには考えられてはなかった。結局今の時代にあったものにしていこうということであって、今までの教育基本法は人格の形成のためにある、あるいは国家社会の構成者たる人間作りという大きな目標に間違いはありませんから、これをもとに今の時代に必要なことを加えて改正ということです。

写真全体に教育基本法が見直されたことは事実でありまして、野党、特に共産党系の皆さんは、教育が負荷構成国家管理になるのではないか、あるいはまた、教育基本法を改正して、昔あったといわれる教育勅語というのがありまして、これが戦争に走ったもとだと、これにまた戻るのではないかという話を盛んに言い、反対されましたけれども、我々はこんなことを考えて、教育基本法を改正したわけではありません。今の日本を考えたときに、戦後、第二次世界大戦で日本が敗れて、そして、再び日本の繁栄を図るために、頑張ってきた成果、こんなに豊かになったけれども、物の豊かさと心の豊かさが共存しているだろうかという思い、ややもすると自分さえよければ、という自己中になっていないだろうかという反省点があるわけですね。今、いろんな残念な犯罪やあるいはいじめとか自殺とか、だんだん増えてきた。これはいったいどういうことなのか。もっと家庭がしっかりしないといけないではないか、あるいは地域社会、学校、家庭、この連携をしっかりとって教育をしていかなければいけないではないか、そういう課題が出てきましたので、そういうものを全部織り込んだものが、今度の改正教育基本法であって、これによって学校教育現場においても変わっていくだろうと思いますね。教育というものは、今日やったから、明日すぐに成果が出るわけではなく、時間がかかるものです。皆さんもここまで来るのに20年かけて教育を受けてこられたわけです。教育基本法の改正はこれから教育を受ける人たちにとって大きな影響を与えます。皆さんにとっては数年のうちに社会に出て、そして結婚し子どもを持つ人が大半でしょうし、また少子化ですからそうお願いしたいですね。そのときにですね、次の世代をどういう風に作っていくのかに大きな影響を与えていくように思います。ただ、今回の教育基本法ではっきりしているのは、大学というものが改めて学術の中心として、高い専門能力を持たなければいけない、大学に課せられていることは、まず深く真理を追求して、新しい知見、考え方を作っていき、そして社会に大きく貢献してもらいたい。

写真もちろん、大学が持っている自主・自立というものは尊重しなければいけない。国家が統制して教育をするのではなく、大学が中心となって教育を打ち立てていかなければなりません。そういうものにしていこうという方向づけがきちっとされたということが、今までの教育基本法になかったことですから、やはり大学側もこれを踏まえて、改めて大学づくりを経営者の皆さんはやってもらわないといけないと思っています。特に今日は私学の皆さんもいらっしゃるでしょうが、国立大学の皆さんもいらっしゃると思います。今日は西村先生が京大からいらしておりますが、国立大学は今大きく変わろうとしています。大学が保護認可をされまして、少なくとも国立ですから、皆さんは国立大学の先生は国家公務員だと思われているかもしれませんが、今はそうでないんですね。国立大学の先生は公務員でない、したがって国立大学の先生方が国家公務員法という枠を抜けて色々なことが出来るようになった。したがって、国立大学が変わりつつあります。これに伴って、私立も負けないように変革しなければいけない。まさに大学が競争時代を迎えているが、少子化時代ですから大学が競争時代に生き残りをかける。そんな中で、大学が皆さんの期待に応えているかどうか、これはやはり我々政治家が考えなければいけないことでありまして、国立大学を法人化する法律をつくりました。結局日本は法治国家でありまして、最終的には法律によってすべてを決めなければいけない。それは、皆さん有権者が選んだ国会議員の我々が信託を受けてやらなければいけない、そういう立場に我々はあるわけで、私は政治家として今日はやってきましたから、皆さんの今の政治に対するいろんな思いも是非、こういう場で聞かせていただけるといいなと思っています。

私が一番心配していることは、日本全体が豊かになってきて、覇気がなくなってきたといいますか、世界の中で日本の学力が落ちてきたのではないかという指摘も出てきています。OECD加盟世界先進30カ国を対象に、学力到達度調査、いわゆる学力テストなどをしていろいろな結果がでています。日本の学力はそれほど低下してはいませんが、一番懸念されることは、多くの学生が学ぶ意欲を失っていることが非常に問題となっておりまして、どうしたら目標を持って学ぶようになるのか、これが我々にとって心配なことでありまして、こういった問題があるんです。検査結果で一番よい結果を出したのはフィンランドという国なんですね。フィンランドは人口500万くらいの国ですから、日本で言うと神奈川県くらい、モノが行き届く、決定できるということがあるとは思いますけど、教育に対する国家の力の入れ方、国民の教育に対する力の入れ方に大きいものがあります。これは、我々が学んで日本の教育において政治が頑張らなければいけないとすれば、もっと教育に対して、皆さんから預かっている税金をもっと投資する方向に向けないといけない、という思いがいたしました。それから、学校の先生の質を上げていかないといけないと思いました。因みにフィンランドでは、小学校、中学校の先生になるためには少なくとも大学院を出ていないと教員の免許を取れないところまできています。日本でも今、そんなことを考えて、専門職大学院を作ろうとしていますけど、全体の教育のレベルを上げることで、国際競争力に勝っていかないといけません。こういう方向を目指していこうと思っております。申し上げたいことはいくらでもあるのですが、教育基本法が改正されて、そのスタートの日に皆さんとこうした話が出来るということ、そして、我々政治のほうとしても、まさに安倍内閣としては教育再生が最大の重要課題であって、そしてこの教育基本法が改正されて、これから新しい教育改革をやろうとしている時に、こういう場にめぐり合えたことを幸せに思うとともに、責任を感じております。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

(学生の諸質問に対する回答)

質問

やらせタウンミーティングと教育基本法改正について

回答

タウンミーティングでやらせという大問題がありました。これは非常にまずいやり方だったと思います。内閣府が主導したのですが、国民の声を聞くことは大事だと思いますけど、こういうやり方で行うということは非常に問題だと思います。しかも高い経費を払って、丸投げで、タウンミーティングの志はよかったのですけれど、形骸化していたということだと思います。今日みたいに自発的に目標を持ってやっている方々が集まれば良いのですけど、教育基本法の場合には賛成する人、反対する人がいて、特にタウンミーティングは政府機構ですから、政府が教育改革をしたいという方向にどうしても誘導したい、という思いが働いたために問題が起きたのだと思います。これはもう抜本的にやり方を変える必要がある、しかし、そのことと教育基本法を変えなければいけない、これは世論調査をしながら見ていますと、やはり今の時代にあったものにしてもらいたいというのは大方の声ですから、これがあったから教育基本法そのものに問題があった、改正に問題があったということにはならないだろうと思いますけど、仕上げの段階にあたって、こういうことが起きたということは非常に残念です。それから、国会においても全会一致で行えなかったことも残念に思っていますけど、これから教育改革の成果が上がること、これが出来なければ意味がないわけですから、これに向けて全力を尽くしていくべきだと思います。この教育基本法改正についての世論調査では(教育改革が)必要だということがNHKの調査でも、昨日のニュースでもやっていましたが、7割以上の国民が期待しておられるという結果が出ていますから、このやり方は非常に悪かったと思います。私も知りませんでした。私も大臣のときに8回あったタウンミーティングのうち3回、岐阜と松山と米沢と3回ありました。そのうち、岐阜と松山でそうした事実があったということで、非常に残念に思っております。こういうやり方は抜本的に変えていかなければいけない。こういう反省がございます。


質問

大学に通う意味があるのか

回答

大学にいく意味はやはり、目標を持たないと単位だけとればよい、勉強する意味がわからないというふうになると思います。私自身も考えてみたら、授業に出なくてもノートだけ借りれば何とかなるといった授業もあったことを覚えていますから、皆さんがそういう気持ちになっておられるということもわかりますが、少なくとも大学さえ出ればよいという時代ではありません。皆さんの時代は厳しいですよ。
だから、学歴よりも学習暦が問われる、私が今大学に求めていることは、大学全入時代になり、入り口管理よりも出口管理、皆さんの学士号をもっと厳格にすべき時代にきているのではないかと思います。我々の時代はそんなに勉強しなくて、皆さんに言うのはおこがましい、申し訳ない気がしますが、皆さんはそういう時代に生きているということでありますから、目標を持たなければそういうことになっていくと思います。大学出ることの意義というもの、なぜ大学を出るのかという目標を立てないと、そういうことになってしまいますから、それは、小学校、中学校、ずっと教育の中においてそういう方向に持っていくようにそれぞれの学校において教育をしていかなければいけないのですから、指導者、先生の責任は大きいと思います。



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